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column#001 選んだことと、しんどいことは、矛盾しない。

Threadsのプレ花界隈が、異様に盛り上がっている。

なんでだろう、と思って少し考えてみたら、すぐに答えが出た。

 そもそも花嫁って、今の時代、かなりの無理ゲーだと思う。

普通に生きているだけで手一杯な毎日に、ダイエットと美容医療が追加される。これだけでもしんどい。

なのに花嫁は、式場見学・試食・予約・招待状・回答集計・プロフィールブック・席次表・席札・プチギフト・引き出物・打ち合わせ×3回 blah blah blah…をこなしながら、仕事もプライベートも回す。

  新生活 × イベントプランナー × 仕事 × プライベート。大谷もびっくりの四刀流よ。

  担当プランナーが頼りなかった日には、情緒が不安定になって当然だと思うわ。

  —

それでも弱音を吐けない理由が、ひとつある。

 「自分が希望したんでしょ」という呪いだ。

 結婚式を挙げる人は、今や約50%にまで減っている。あのリクルートが運営するブライダル総研でさえ、毎年実施していた大規模な結婚トレンド調査を2025年から縮小した。

 結婚式が「するのが当たり前」ではなくなったことで、逆に「自分で選んだ道でしょ」というプレッシャーが生まれた。

無理ゲーのただ中で、泣き言すら言いにくくなった。

だからプレ花たちは、匿名の、同じ境遇の仲間がいる場所に集まる。Threadsが盛り上がるのは、当然のことだと思う。

あそこは、弱音の吐き捨て場じゃなく、「私だけじゃなかった」を確かめる場所なのだ。

80%でいい。なんなら60%でもいい。

大好きな俳優 Emma Watson、彼女はインタビューで、あえて完璧主義に陥らないようにしていると語っている。

完全な純粋主義者(パーフェクショニスト)になることは非常に困難であり、それに固執すると自分自身を少し狂わせ、本来以上にストレスを抱え込むことになる。

 花嫁だって、同じだと思う。

「ゲストのため」という倫理観や配慮を持ちながらも、完璧さに縛られず、心の平穏と現実のバランスを保つことが、結婚式準備を無理なく進めるためのカギなんじゃないかしら。

 準備が完璧じゃなくてもいい。笑顔でいられない日があってもいい。Threadsで愚痴ってもいい。

選んだことと、しんどいことは、矛盾しない。

そこで、私はふと思った。

「あなたが選んだんでしょ」という言葉が呪いになる社会で、私たちは本当に、自由に選択できているのだろうか。

Nora

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No One But You.

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